デジタル・ストーリーテリングと医療人文学(Medical Humanities)に興味がある
最近、デジタル・ストーリーテリングに興味があります。これは ・ナラティブをデジタルなツールを用いて行う という問題領域で、具体的には ・動画や画像など、デジタルツール特有の手法を用いたナラティブの応用展開 ・幅広いツールに現れるナラティブの(既存の「語り」と異なる)特徴の分析 等々があるのかな(と私は思っております)。
日本語文献では以下の本のように、教育の文脈でもっぱら語られているようです。 (ここには載せませんが「デジタル・ストーリーテリング」で検索すると、教育者向けのHPと動画がヒットします)
- 作者: 西岡裕美
- 出版社/メーカー: 東京図書出版
- 発売日: 2014/10/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 小川明子
- 出版社/メーカー: リベルタ出版
- 発売日: 2016/04/01
- メディア: 単行本
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海外ではもう少し広い文脈で語られているようです。英語圏はDigital Humanitiesも盛んですしね。
訳があるものはこれだけでした。
ジャネット・ホロウィッツ マレー(有馬哲夫訳)(2000)『デジタル・ストーリテリング』国文社.
デジタル・ストーリーテリング―電脳空間におけるナラティヴの未来形
- 作者: ジャネット・ホロウィッツマレー,Janet H. Murray,有馬哲夫
- 出版社/メーカー: 国文社
- 発売日: 2000/05/01
- メディア: 単行本
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洋書ですがこのあたりも基礎的文献のようです。
Jonathan Alexander, Jacqueline Rhodes (2018) The Rotledge Handbook of Digital Writing and Rhetoric (Routledge Handbooks in Communication Studies), Routledge.
- 出版社/メーカー: Routledge
- 発売日: 2018/04/27
- メディア: Kindle版
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また最近、医療人文学(Medical Humanities)についても気になっています。書誌を挙げておきます。
こちらも英語圏中心のムーブという感じです。
おそらく医学を対象に人文学への示唆を得るというものと、既存の人文学の知見を医学に応用するものがあるのではないでしょうか。
後者は医学教育・レジデント教育に役立つという文脈での言及が多いようです(私も特に後者に関心があります)。
以下、参考文献の書誌とamazonページです。
いずれも洋書ですがこのあたりが基礎的文献のようです。
日本語では
(こちら)http://bioethics-s-n.up.seesaa.net/image/BSN-8A1CAC2ADCEA9C3D2B9A7A1CB.pdfがMedical Humanities教育について簡潔にまとまっていました。
Thomas R. Cole, Nathan S. Carlin, Ronald A. Carson (2015) Medical Humanities: An Introduction, Cambridge University Press.
Medical Humanities: An Introduction
- 作者: Thomas R. Cole,Nathan S. Carlin,Ronald A. Carson
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 2014/10/31
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Alan Bleakley (2015) Medical Humanities and Medical Education: How the medical humanities can shape better doctors (Routledge Advances in the Medical Humanities), Routledge.
- 作者: Alan Bleakley
- 出版社/メーカー: Routledge
- 発売日: 2016/11/08
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個人的にはこの二者をさらに組み合わせた実践*1に答えがあるのでは…と思うのですが、文献を探しているところなのでまた見つかったら更新します。
*1:学際的領域をさらに結合するのは、よほどの勝算がない限り学問的実践としては筋が悪いでしょう