(メモ)英語ライティング関連の書籍
ライティングの基本
- 作者: 片岡英樹
- 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
- 発売日: 2016/03/18
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論文作成、論文英訳
社会科学系のための英語研究論文の書き方―執筆から発表・投稿までの基礎知識
- 作者: 石井クンツ昌子
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2010/02/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 吉田友子
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 1998/10/30
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増補改訂版 はじめての英語論文 引ける・使える パターン表現&文例集
- 作者: 和田朋子
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2013/10/19
- メディア: 単行本
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- 作者: 迫桂,徳永聡子
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 2012/04/01
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下は未購入
アカデミックライティング 応用編―文学・文化研究の英語論文作成法
- 作者: アンドルーアーマー,松田隆美,河内恵子,ウィリアムスネル
- 出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会
- 発売日: 1999/10/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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大学生のためのアカデミック英文ライティング: 検定試験対策から英文論文執筆まで
- 作者: 中谷安男
- 出版社/メーカー: 大修館書店
- 発売日: 2016/05/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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履歴書・CV、留学願書のエッセー
- 作者: 田上達夫
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2014/12/05
- メディア: Kindle版
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新装版 大学院留学のためのエッセーと推薦状 (留学応援シリーズ)
- 作者: カーティス S チン
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2009/04/10
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- 作者: アルク入試エッセー研究会
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 1993/10
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大学院留学のためのエッセーと推薦状―ビジネススクール、ロースクール出願完全ガイド
- 作者: カーティス・S.チン,Curtis S. Chin
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 1992/02
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下は未購入
- 作者: 有元美津世
- 出版社/メーカー: ジャパンタイムズ
- 発売日: 2013/03/01
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- 作者: プリア・チャタジー,住友進
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/04/13
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2019/02/12追記
追加で入手した本
- 作者: John M. Swales,Christine B. Freak
- 出版社/メーカー: Univ of Michigan Pr
- 発売日: 2012/07/09
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English for Writing Research Papers (English for Academic Research)
- 作者: Adrian Wallwork
- 出版社/メーカー: Springer
- 発売日: 2016/03/18
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Science Research Writing: A Guide for Non-Native Speakers of English
- 作者: Hilary Glasman-deal
- 出版社/メーカー: Icp
- 発売日: 2009/12/18
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- 作者: 一橋大学英語科
- 出版社/メーカー: 研究社
- 発売日: 2015/02/18
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- 作者: 日向清人
- 出版社/メーカー: ディーエイチシー
- 発売日: 2013/02/08
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ふくふきの適当IELTS受験記
IELTSを受けてきました。
4月初めに再受験予定のため、これまで行った対策と当日雑感を備忘録を兼ねて記録します。
対策開始時のステータス(状態)
- 準備期間:約1ヶ月
- 所持スコア:英検2級(失効済みのTOEFL ITPスコアは610ちょいだったと記憶してるんですが、紙ごとなくしたので証拠がないのと、今受けてもそんな点は取れないと思います……)
- 目標スコア:overall 7.0
- 得意分野:Reading/Listening
- 理由:W/Sよりは慣れている
- 苦手分野:Writing/Speaking
- 理由:経験不足/コミュ障のため
- 受験目的:留学(応募予定の留学プログラムにスコアを要求された)
以上を前提にお読みいただければと思います。
やったこと
- 試験傾向の把握
- Writing対策
- Reading対策
- Listening対策
- Speaking対策
試験傾向の把握
全般的なIELTS対策(4技能対策)本
IELTSやTOEFL iBTは英語力を総合的に測るものですが、そうはいっても試験なので、傾向が分かれば多少はハックできるはずです。以下の本
を読みました。があります。
- 作者:Anthony Allan
- 出版社/メーカー: ジャパンタイムズ
- 発売日: 2010/09/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者:ケビン・ダン
- 出版社/メーカー: ナツメ社
- 発売日: 2015/07/16
- メディア: 単行本
以上の本には演習問題(解答付き)が付いているので、実践的に問題傾向を把握できます。
いずれも内容が充実しているので(もしIELTSのスコアを大きく上げたかったり、時間をかけて英語の基礎力を上げたかったりする場合は別ですが)短期間で「IELTS対策」をしたいなら、上の本 どれか一冊を1周やるだけで十分かなという印象でした。
私は上の本を演習しました。これはテーマごとにワーク形式で語彙を養いながら、数問、Reading, Listening, Speaking, Writingの問題を演習できるもので「自習が可能な教科書」といった感じの本です。理解できる語彙を使える語彙に変換するのに適した本で、じっくり基礎力を養うことができます……が、試験までに終わらなかったので、引き続き進めます。
IELTSハック(高得点を取るためのHowTo)本
Target Band 7: Ielts Academic Module - How to Maximize Your Score (Japanese Edition)
- 作者:Simone Braverman
- 出版社/メーカー: Simone Braverman
- 発売日: 2016/01/16
- メディア: ペーパーバック
English 101 Series: 101 Model Answers for IELTS Writing Task 1 (English Edition)
- 作者:Mark Griffiths
- 出版社/メーカー: Mark Griffiths
- 発売日: 2013/07/18
- メディア: Kindle版
「IELTSで高得点を取る方法」についての本は、実は英語の本のほうが数が多く、内容も的確です。Kindleで読めるので手当たり次第に読みました。
いずれも、IELTSの問題形式の解説というよりも、高得点を得るためのHowTo集なので、過去問を一通り解いた後に読むと理解が深まります。
日本語本では最近出たこれが頭一つ抜けています(友人の紹介で知りました)。先に紹介した総合対策本としての機能も兼ね備えるので、一冊買って損はないです。
Writing対策
Improve Your IELTS Writing Skills
- 作者:Sam McCarter
- 出版社/メーカー: MacMillan Education, Limited
- 発売日: 2007/12
- メディア: ペーパーバック
上の本を進めようとしましたがUnit10のうちUnit1しか終わらず、前日の夜に模範解答を写経して付け焼き刃の対策をしました。次回試験に向けてまた進めようと思っています。
当日は文字数を埋めるのと文法ミスを減らすことに精一杯でした。見直す時間もなかったため、じつは文法ミスっているのでは&語彙や構文の多様性、構成が後回しだったのではという懸念があります。
Writingはネイティブに添削してもらうのが一番です。しかし、もし添削の機会がないようなら、上の本は特にオススメです。
自習可能なコースワーク形式のWriting対策本は貴重な上、この本は回答例にBandスコアとスコアの理由が載っていて疑似添削経験ができるためです。
私は、今後は上の教材に加えて、オンライン英会話の英文添削付きコースの併用を検討しています。
Reading対策
正直、優先順位的に対策する時間がなかったので「問題形式に慣れる」ことを第一目標に、過去問(上の本付属の模擬問題)を2回分解きました。
後述のListening同様、「文法構造を精密に読む」よりも「大量の情報を的確に処理する」能力や「本文と問題文のパラフレーズに対応する」能力が求められているため、もし時間をかけて対策するならば精読<多読の訓練が良いと思います。
(個人的には以上の能力は英語文献のAbstractをすばやく読んで把握する能力に応用できるので、IELTSのReadingの出題形式は福音でした。)
今回のスコアが特に問題ない点数であれば、次回受験の直前に過去問を演習するだけにするつもりです。
Listening対策
IELTSのListeningはTOEICと異なり、ナチュラルスピードに近い英語が流れます。さらに放送が一回しか行われないので、一言一句を正確に聞き取ることは不可能に近いです。情報量が多いスピーチや会話でも要旨を見失わずに「ついていく(≠100%理解する)」こと、その中から必要な情報を「拾っていく」能力が求められているのかな、という印象でした。ですので、対策もなるべく「長い英語スピーチや英会話に、筋を見失わずついていく」ような内容のものを意識して選びました。具体的には、英語ドラマを英語字幕で観ました(この選択が後に私の勉強時間を奪うことになる……)。観たドラマはDr. HouseとGame of Thrones(GOT)、SUITS、モーツァルト・インザジャングル等です。Dr. Houseは医療系お仕事ドラマで会話テンポも速めですが「主人公の医師が医学的知識を基に各患者に診断をつける」ことを目的に各話が進行するので、会話に多少ついていけなくても医療知識で話の筋を補完できる(まさに英語能力ランクB2/C1辺りの解説にもある「詳しいトピック」だった)ので比較的、リスニングできてるぞ!感がありました。後者は……単純にハマってしまいました。反省です。 でも面白い。 GOTは問答めいた観念的な会話や、芝居がかった言い回しがよく出てくるため、 会話での複雑な文構造の使い方の練習になりました(こじつけです)。
GOTはともかく、もしドラマでIELTSの英語を対策する場合、ドラマの種類はコメディよりも仕事もの(特に専門職)の方が砕けた英語(スラング)が少ないため、試験対策になります(ドラマによりますけどね!)。
英語ドラマは、基本的に各話ごと
- 「会話の内容を掴むことを目標に」英語ドラマを英語音声・英語字幕で何回か観る(なるべく耳だけで聴いて、わからないものを英語字幕で答え合わせする)
- →英語音声・日本語字幕で1回観て答え合わせする
という流れでみていました。
勉強方法としてはやや生ぬるいかもしれませんが、これは自分が飽きやすい性格&一度放置すると復帰できないことが多いので「今日も英語何もやってない……」を回避するためにハードルの低い勉強方法を用意した、という個人的意図によります。
Listeningは地力をつけるのに時間がかかると言われているので、各自、なるべく継続しやすい=やる気がなくても取り組みやすい方法を見つけられるのが良いと思います。
その他、Podcastを聴いていました。無料で勉強になるので、大学入試の頃からお世話になっています。
IELTS対策には60-second science, Englishpod101.com等がオススメです(前者はアカデミックな英語の訓練、後者は日常会話の訓練になります)
次回に向けて、引き続きドラマを観てPodcastを継続的に聴いて対策します。
ゲーム・オブ・スローンズ 第一~第七章 ブルーレイ・ボックス (初回限定生産/35枚組+ボーナス・ディスク5枚付) [Blu-ray]
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- 発売日: 2018/12/19
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Dr.HOUSE/ドクター・ハウス シーズン1 バリューパック [DVD]
- 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
- 発売日: 2012/07/04
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Speaking対策
学内で留学生と話すサークルに所属しているので、一般的な学生より英語を話す機会には困っていません。大学によってはそうした留学生と交流する催しを学内でやっていることもあるので、 オンライン英会話に課金するのが面倒ならチェックすると良いと思います。
IELTSは英検の面接のように試験官と話す(かのような)形式で試験が進むので、純ジャパ以外の人とフレンドリーに英語で会話できることは試験自体への自信になり、緊張で本来の英語力が出せないという事態は防げました(が、当日はその英語スピーキング力の無さが露呈してしまった……)
直前まで手が回っていなかったため、前々日〜前日にPart1の対策を読み込んだのですが、当日Part2で惨敗しました。もうちょっと対策すればよかった……。
次回受験に向け、問題演習を中心に、重点的に対策します。
その他(あんまり役に立たなかった対策)
単語帳
語彙力に自信がなかったので(オンライン語彙測定の結果は6000くらいです)受験時代にもお世話になったDUO3.0を(半分〜4分の3くらい)やりました。
やったことは
各見出し文を読む
→意味がわからなかった単語に印をつける
です。単語の半分ほどは既知だったので、毎日200単語くらいずつ、同じ範囲を数日で2〜3周するように進めました。
DUOは良い単語帳で、限られた例文に複数の単語が入っているので効率よく用法が覚えられるのですが、今回は思ったよりも「使える語彙」を増やすのには役立ちませんでした。(Reading向けの語彙を養うには良かったです)
- 作者:鈴木 陽一
- 出版社/メーカー: アイシーピー
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本
付属CDを活用すると少しは違うのかなとも思うので、次回に向け、余裕があれば試します。
以上、雑感でした。
今回受けてみて感じたのはやはり「IELTSはパラフレーズ能力の試験だ」ということです。Reading/Listeningの出題形式(文章・音声と問題文がパラフレーズされている)、Writing/Speakingの採点基準(表現するトピックや内容は限られているため、パラフレーズによって語彙力を示す必要がある)、いずれも「パラフレーズする能力」が問われているという点で、共通の「IELTS的クセ」があります。
またIELTSとTOEFL iBTとを比較して、IELTSはSpeakingが人相手なこと、WritingReading語彙が複雑でないこと等が特徴と言われていますが、今回私はどちらの恩恵も受けました(笑)
特にスピーキングについて、人相手の方が話しやすいのは間違いない(IELTSの試験官は表情をオーバーにしないよう訓練されていますが、うなずいたり目を見開いたりといったリアクションはしてくれます)ので、
その点でIELTS検討している方は間違いないと思います。
私は感触的におそらくoverall 7.0は取れていないので(L/R各7.0~7.5, W5.5~6.0, S5.0~5.5, overall 6.5くらいと踏んでいます)4月下旬頃にまた受けます。
今回、試験対策については、W/Sが苦手意識から後手に回ったので、次回リベンジします。
以上、お読みいただきありがとうございました。
社会学の本(+α)を買いました
社会学 (New Liberal Arts Selection)
- 作者: 長谷川公一,浜日出夫,藤村正之,町村敬志
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2007/11/21
- メディア: 単行本
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- 作者: アンソニー・ギデンズ,松尾精文,西岡八郎,藤井達也,小幡正敏,立松隆介,内田健
- 出版社/メーカー: 而立書房
- 発売日: 2009/03/25
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という話。
……というのはさすがに冗談です。
以下、あわせて買った本たちです。
- 作者: 松葉祥一,本郷均,廣瀬浩司
- 出版社/メーカー: 法政大学出版局
- 発売日: 2018/03/26
- メディア: 単行本
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今季はサークルで「見えるものと見えないもの」の最終部の読書会をしているのですが、あまりの難しさに耐えかねて二次文献に手を出した、という次第です。
詳しくは存じ上げないですが、この本は「メルロ=ポンティ・サークル」という研究サークルの方々が中心になって作製されたようです。
もちろん英仏がメルロ=ポンティ研究のメイン言語でしょうが、日本語の二次文献が刊行されているのは、私のような一趣味読者や初学者にとってはありがたいことです。
臨床心理学 増刊第10号-当事者研究と専門知 (臨床心理学増刊 第 10号)
- 作者: 熊谷晋一郎
- 出版社/メーカー: 金剛出版
- 発売日: 2018/08/12
- メディア: 単行本
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当事者研究は、今後、精神医療を理解するためにますます必要不可欠な領域の一つとなっていくと思います。
とどまるところを知らない医療化に対して、「何か」がカウンターパートを担わなければなりません。
そうそう、「医療化」といえば。
- 作者: 伊藤計劃,redjuice
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/08/08
- メディア: 文庫
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(レジュメ公開)精神分析読書会『快感原則の彼岸』『集団心理学と自我分析』レジュメ&二次文献メモ
レジュメ『快感原則の彼岸』『集団心理学と自我分析』
- 作者: ジャン‐ミシェル・キノドス,金井満,福本修,朝枝清子,池上和子,石本伸子,上田順一,奥山今日子,五味新,志久内陽子,玉井康之,人見健太郎,福田知子,福原政之,布施木誠,堀有伸,町田隆司,森崎ひろみ,吉田真弓
- 出版社/メーカー: 岩崎学術出版社
- 発売日: 2013/11/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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フロイトのレジュメ、正確には上のフロイト二次文献を読むためのレジュメを作成したので公開します。
読書会用に作成したものです。
(WEB公開用)読書会レジュメ:ジャン−ミシェル・キノドス(著)福本修(監訳)(2013)『フロイトを読む 年代順に紐解くフロイト著作』岩崎学術出版社.pdf - Google ドライブ
これだけで終わるのもなんなので、以下にこの範囲の読解に役立つ二次文献*1を挙げておきます。
二次文献リスト
yokopsy.com
yokopsy.com
上は「横浜精神分析」さんのフロイト論文解説です。専門的に、かつ比較的、平易にまとめてくださっている&取り扱っている論文の範囲が広いので、よくお世話になっています。
https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/147327/1/bkr00007_045.pdf
松山あゆみ「自我理想の起源 : フロイトにおけるメランコリーと同一化の問題
自我理想をめぐるフロイト概念の経時的変遷(良心→自我理想→超自我)について
述べられていました。
(論文紹介) #今年読んだ一番好きな論文2018 「あなたが『卒業したての医者でもこれぐらいはできるはず』と思うことはなんですか?」
紹介論文
Takayashiki, A., On, M., & Otaki, J. (2006). 研修医は何ができると思われているのだろうかーー研修医の能力に対する非医療者の認識に関する探索的研究ーー. 医学教育, 37(2), 89–95.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/mededjapan1970/37/2/37_2_89/_pdf
です。滑り込み枠です*1。
はじめに・背景
研修医とは?
こんにちは!医学生をしております。ふくふき(Twitter:@fukufuki)です。さっそくですが、
「あなたが『卒業したての医者でもこれぐらいはできるはずだ』と思うことはなんですか?」
医師の卵(当アカウントもそうです )こと医学生は6年の学部教育を経て、研修期間(4年)を経て医者になります。4年の研修期間中のひとを研修医といいます。
4年の研修期間のうち特に最初の2年は、まだ自分の専門科(例えば神経内科、眼科や耳鼻科、心臓血管外科などの専門)が決まっておらず、研修医はいろいろな診療科を数週間ずつ回っていきます。つまり、卒業から2年は、見習いとして「なんでも」勉強する期間です。この時期の研修医は、半分医者、半分訓練生みたいなものです。正式に就職していない見習いという意味では、民間企業でいうインターンのようなものかもしれません。
ここまでお読みくださったみなさんはおわかりかと思いますが、そうです、研修医はなんとも中途半端な立場なのです。つまり、まず、卒業はしたから学生ではない。しかし専門科は決まっていないため「医師」ともいいづらく、ましてや一人前の医師ではないのですから*2。
論文概要
さて、本論文「研修医は何ができると思われているのだろうかーー研修医の能力に対する非医療者の認識に関する探索的研究ーー」は、「研修医に何ができるのか」について、研修医自身の認識と非医療者の認識の違いを質的調査(後述)したものです。研修医は不安定な立ち位置のために日々、苦労しています。自己認識と非医療者からの期待のギャップもまた苦労の要因になりうるでしょう。しかし、両者には違いがありそうなものの、これまで研修医の自己認識や非医療者からの期待について詳しく調査されたことはありませんでした。特に、医学教育の観点からは、非医療者から研修医の能力がどう見られているか(6年間の学部の医学教育でどのようなことができるようになっていると思われているか)を明らかにすることが重要です*3。
質的調査とは?
ここで、質的調査とは何か、について説明します。質的調査とは「量的調査」の対立語で、量的調査とは数値化可能なデータの分析による調査を指します。例えば、アンケート調査、国勢調査などを用いた研究が量的調査にあたります。これに対し、質的調査とは、数値化可能でないデータを用いた調査を指します。具体的には、インタビュー調査、聞き取り調査、参与観察などがあります(量的調査に当てはまらない社会調査はほとんどが質的調査の範疇に入るため、質的調査の範囲は広い*4です)。一般に、量的調査は規模の大きさが重要な研究や、調査にあたって重要なファクターがある程度、判明している研究に用いられ、これに対して質的調査は大規模調査では知ることのできない側面について知るための研究や、調査にあたって重要なファクターが判明していない研究(探索的研究)に用いられることが多いといわれます。社会調査というとグラフが多用される量的調査がまず頭に浮かぶ方が多いと思いますが、質的調査は量的調査と並んで、重要な社会調査の研究手法です*5。
ちなみに「量的調査」「質的調査」という語はいずれも、自然科学・社会科学・人文科学のうちとくに社会科学の文脈で用いられることが多い用語です(AdventCalendarの論文は自然科学、中でも計算機科学が多そうなので、緊張しています)。
本論文も探索的研究の性質が強い質的調査です。
研究手法(Method)
論文よりも少し詳しく説明します。
質的調査の方法のうち、本論文では個別インタビューとフォーカス・グループ・インタビューが用いられています。
個別インタビュー
- 非医療者の成人5名、医学部学生2名、研修医2名へのインタビュー(とくに研修医は、ちょっと数が少ないですね)を実施
注)ここでは医師、看護師、医学生、研修医、等、医療現場で働いている人をまとめて「医療者」、それ以外の、医療現場で働いていない人をまとめて「非医療者」と呼んでいます。以後同じです。 質問内容: 「卒業したばかりの医師でもこれくらいはできるだろうと思うことを挙げてください(非医療者向け)」 「以前、医学部卒業までにこのくらいのことはできるようになるのではないかと思っていたことで、現実とは違うと感じたことはありますか(医学生・研修医向け)」
データ内容:音声記録、書き起こしテキスト、インタビューの様子を記録したフィールドノート
FGI(フォーカス・グループ・インタビュー)
フォーカス・グループ・インタビューとは、複数人のグループでのディスカッションを活用してデータを得る方法です。具体的には、複数人を同時に集め、質問に対して被験者同士で、比較的自由に話し合ってもらいます。
- 卒後1年目の研修医8名によるフォーカス・グループ・インタビューを実施
- 質問の流れ:
①導入
→②「患者さんが『これくらいは卒業したばかりの医師でもできるはずだ』と思っていて、実際には要望にこたえられず、困ったことはありますか」
→③「診療の現場で患者さんに対し何かをする時、患者さんが『研修医にまかせて大丈夫か』と不安に感じていそうなことはありますか」
→④総括「いままでの話をふりかえって、患者さんは研修医に対し、どの程度のことができて、どのようなことはできないだろうと思っていると思いますか」 - データ内容:映像・音声記録と、書き起こしテキスト、発言の順番や雰囲気を記録したフィールドノート
- 分析作業:
コードのカテゴリー化(インタビュー内容の分析)
→研究者全員で分析内容について議論し、合意事項をまとめる
→分析結果を調査対象者に報告し、分析内容を確認(メンバーチェッキング)
結果
個別インタビュー結果
研修医が身につけている(と思われている)能力
「研修医が身につけていると医学生・研修医が思っていること」と「研修医が身につけていると非医療者が思っていること」は下表のとおりです。
表のとおり、全体として医療者よりも非医療者のほうが、研修医がより多くのことができると思っているようです。しかし、中には「研修医が「自分にはできる」と思っているのに、非医療者からは「研修医にはできない」と思われていること」もありました。
例えば、下のような語りがみられました。
以上をまとめると下の表のようになります。
理想と現実認識の混同
- 非医療者で「実態と、これくらいであって欲しいという希望や期待がごっちゃになってるなあ」という発言があった
- 非医療者は、医学教育に対する理想と現状認識を混同しがち
FGI(フォーカス・グループ・インタビュー)結果
患者−研修医間の認識の相違
フォーカス・グループ・インタビューでは、患者との認識の相違に対処するために研修医が「逃げる」「かわす」「ごまかす」「状況を避ける」ことをしていることが繰り返し話題になっていました。つまり、研修医はできないことをできるかのように期待されたために困ったり、うまくかわしたりしているということです。*6
患者の認識のばらつき
患者の世代や理解力により、患者の研修医の能力理解は異なるようです。
卒前医学教育に関する患者の知識不足
非医療者には卒前医療教育の内容が知られていない
- 例1:医学部が6年制であることが知られていない
- 例2:国家試験が全科におよぶことが知られていない
(上はいずれも医学部生からすると比較的、当たり前のことなのですが、周りの知人に聞いたところ、やはり知らない人が多かったです……みなさんはいかがですか?)
考察
得られた知見
内容は先項の「結果」とほぼ同じです。
- 医学知識の不足:非医療者は医学教育についてほとんど知らない
- 理想と現実の混同:先行研究でも指摘がある
- 認識と現実の違い:非医療者の医学教育についての認識と現状は異なる
- 認識のばらつき:非医療者の研修医の能力への認識はばらついており、非医療者が研修医を過小評価している場合もあった
- 研修医の対処とストレス:研修医が日常業務の中で苦労している(笑)
今後の課題
今後は、非医療者を対象としたフォーカス・グループ・インタビュー(FGI)などを行い、さらに確からしい知見を蓄積する必要がある、と締められています。
メモ1:ぜひ覚えていってほしいこと
(以下は個人の感想・意見であり、論文内容の紹介とは直接関係はありません)
- 意外と研修医はビビっている(何もわかってない)
- 医学教育の研究・開発は発展途上の領域*7
メモ2:なぜこの論文を選んだか
(以下は個人の感想・意見であり、論文内容の紹介とは直接関係はありません)
今回の論文の内容(とくに「結果」の項)を読んでみると、けっこう当たり前のことが書いてあるんですよね。「認識と現実の違い」とか、「認識のばらつき」とか、そりゃそうだろう、という感じですよね。しかし、
- 「当たり前」と思えることでも案外わかっていないこと
- 「当たり前」と思えることでも適切な学問的文脈におけば研究となること を伝えたかったため、あえて選ばせていただきました。他の選定理由は、
研修医が「日頃、困っている」のと、困った状況に「逃げたり」「かわしたり」してるのがちょっとおもしろかった
からです。最後に、「当たり前」から次の「研究」をつくるのは貴方です!ということで、みなさんの「研修医がこんなこともできるのか/できないのかと思った」「研修医だけどこれができる/できない」ご経験について、コメント待ってます!!
ありがとうございました!
*1:投稿時間も滑り込みです、ゴメンナサイ
*2:当アカウントはまだ医師でもない学生なので断定調の説明は僭越の限りですが、説明の便宜のためご容赦ください……。
*3:論文範囲からは逸脱しますので読み飛ばしてください……加えて、医学教育の観点からは研修医もまた重要な教育対象です。この意味でも、研修医の直面しているギャップと、それによる研修医―患者関係の困難について調査することは、今後の医学教育のあり方を考えるために、有益と考えられます。最後の項で少し触れますが、医学教育という分野自体も、まだまだ発展途上の実践領域です
*4:より詳しくいうと、背景とする思想的立場の幅が広い
*5:詳細は成書に譲りますが、質的調査と量的調査とは異なる思想的立場を背景にした調査手法です。社会学の質的調査の根拠となる思想的立場は幅広いですが、そのうちのひとつに「数値的なデータに現れないわれわれの主観的意味もひとつの現実であり、それは言語により構成される」というものがあります。これは「社会構築主義」とよばれます
*6:卒業したばっかりの医者は案外に何も出来ないし、自分ができないことを患者さんに期待されないように逃げ回っている……と……笑
*7:現在、医学部には臨床手技試験(OSCE)という、4年生が受検する、採血したり、検査をしたりといった実技の試験があるのですが、これも2005年に本格導入されたもので、それまでは医学部の学部教育に実技の試験はなかったんですね。本論文のような地道な研究が次の医学教育をつくることを期待したいと思います
知識不足による悪徳を避けるために(LGBTQブックガイド)
教養も知識の集積であり、
人間性もコミュニケーション能力も偏見も、知識により改善できると思っている人間だし、
またなんだかんだ言って、医者が直面する問題*1は「勉強する」ことで解決するしかないものが多い、
と考えている人間なので、
今回の問題についても、必要そうな「知識」を挙げてみました。
わかりやすい入門書
- 作者: 風間孝,河口和也
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2010/03/20
- メディア: 新書
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LGBTを読みとく: クィア・スタディーズ入門 (ちくま新書1242)
- 作者: 森山至貴
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2017/03/06
- メディア: 新書
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先に挙げた『同性愛と異性愛』はよりLGBTの社会運動について、歴史と現状にフォーカスしており、
こちらの『LGBTを読みとく』はよりLGBTの社会運動を支える理論面にフォーカスしています。ご興味に合わせて「最初の一冊」を選ばれるのが良いかなとふくふきは思います。
医療・福祉とSOGI(LGBTQ)
セクシュアル・マイノリティへの心理的支援―同性愛、性同一性障害を理解する
- 作者: 針間克己,平田俊明,石丸径一郎,葛西真記子,古谷野淳子,柘植道子,林直樹,松?由佳
- 出版社/メーカー: 岩崎学術出版社
- 発売日: 2014/08/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 針間克己
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2016/08/25
- メディア: ムック
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前者『セクシュアル・マイノリティへの心理的支援』は成書では珍しく、日本における精神医学とクィア/LGBTQの関係についても取り上げられており、精神医学に興味のある方に特にオススメです。
もっと知るために
- 作者: 原ミナ汰編著,土肥いつき編著,.,
- 出版社/メーカー: 三一書房
- 発売日: 2016/01/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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一冊だけ勧めるならこの本です。一冊だけといいつつ「ブックガイド」を勧めるのはすこし悪質かもしれませんが、このブックガイドは漫画や小説から学術書まで、幅広いLGBTQジャンルの本を集めていて、その意味で「はじめの一冊」には最適です。
『 ミニ特集:LGBTとクィアな本 国内その2 』
さらにさらにご興味のある方はこちらをどうぞ。
(紹介先の「科学に佇む読書心」さまは、「ネットで知れるのはちょびっとだけ」をスローガンにTwitterで本の一言紹介をされている素敵なアカウントです!)
*1:この私の強い信念のなかには「医者が直面する問題」のうち「医者が」に重点が置かれている……つまり「医者なのだから『勉強』による対処が問題なく可能だろう」という期待があります
(備忘メモ)読書会「問い掛けと直観」
メルロ=ポンティ「問い掛けと直観」ちくま学芸文庫『メルロ=ポンティ・コレクション』p.93〜.pdf - Google ドライブ
レジュメを作ったので記録用にuploadしておきます。
レジュメ本文中のp数は「問い掛けと直観」『メルロ=ポンティ・コレクション』(ちくま学芸文庫)準拠です。
試験終わりのテンションのまま「よし!頑張るぞ」と思い作成したのですが、
しかしこれがさっぱりわからず、現代思想には現代以外の思想の知識が必要だという
ありきたりな教訓を実感する回になってしまいました。
サークルの読書会だったので、優秀な同期にいろいろ教えてもらいました。
これもありきたりな教訓ですが、先達はありがたいものです。