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2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ウヴェ・フリック著、小田博志監訳『質的研究入門 〈人間の科学〉のための方法論』改訂版第19章(要約)

19章『データとしてのドキュメントの利用』 本章の要約は以下 ドキュメントは種々の方法により分類される 研究において利用されるドキュメントは、それがおかれた社会的・実践的文脈の中においてのみ理解されるべきである 関連して、ドキュメントは単なる現…

【改訂版】選定の印は偽物か――建国システムと魔術の歴史についての考察(フリーゲーム『 冠を持つ神の手』より)

この記事は フリーゲーム「冠を持つ神の手」の世界設定、および一部イベントへの重大なネタバレを含みます。 ゲーム内容を元にした考察ではなく、ゲームの世界設定の明示されていない部分に関する内容考察です。つまりメタではなくベタです。 ダウンロードは…

ウヴェ・フリック著 小田博志訳『質的研究入門』をあとがきより概観

本書が質的研究の入門書の中で占める位置づけ、また質的研究自体が社会学の中で占める位置づけについて日本での文脈を記した「解説(訳者)」が参考になるので折に触れて参照したい。 そもそも日本での社会科学の位置づけが世界でのそれと大きく異なる(はっ…

(文献ミニ・リスト)医療社会学/医療人類学

先日の「スペキュラティブ・デザイン」と同じく、医療人類学・医療社会学についても本をかりたのでメモ。 「少なくとも二者(医療社会学・医療人類学)の違いが明確に述べられない状況は脱しなければ」という(いまさらながら志の低い)決意とともに、このあ…

ウヴェ・フリック著、小田博志監訳『質的研究入門 〈人間の科学〉のための方法論』改訂版第14章(要約)

今回はほぼ本文の抜粋です。 ナラティブへの期待「この(=ナラティブをデータの一形式として扱うこと)の出発点にあるのは、質問―回答形式の旧来型のインタビューで――それが仮に柔軟に実施されても――、人びとの主観的経験をどこまで明らかにし得るのかとい…

研究デザインの選択と『堂々と語る』ことと

「フリックは『全ての研究デザインを身につけてから、テーマごとにもっともふさわしい研究デザインを選択する』ことを勧めているが、私はむしろ研究デザイン同士の特徴を知った上で適切なものを選択し、選択したそのひとつについてよく身につけることを勧め…

選定の印は偽物か(フリーゲーム『冠を持つ神の手』考察)

この記事は ・フリーゲーム「冠を持つ神の手」への重大なネタバレを含みます。・ダウンロードはこちら。 「冠を持つ神の手」の世界設定 ・ゲーム自体は育成系のものです。 ・舞台はリタントという王国。・リタントのある大陸は西部にリタント、東部にホリー…