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ふくふきの適当IELTS受験記

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IELTSを受けてきました。
4月初めに再受験予定のため、これまで行った対策と当日雑感を備忘録を兼ねて記録します。

対策開始時のステータス(状態)

  • 準備期間:約1ヶ月
  • 所持スコア:英検2級(失効済みのTOEFL ITPスコアは610ちょいだったと記憶してるんですが、紙ごとなくしたので証拠がないのと、今受けてもそんな点は取れないと思います……)
  • 目標スコア:overall 7.0
  • 得意分野:Reading/Listening
    • 理由:W/Sよりは慣れている
  • 苦手分野:Writing/Speaking
    • 理由:経験不足/コミュ障のため
  • 受験目的:留学(応募予定の留学プログラムにスコアを要求された)

    以上を前提にお読みいただければと思います。

    やったこと

  • 試験傾向の把握
  • Writing対策
  • Reading対策
  • Listening対策
  • Speaking対策

    試験傾向の把握

    全般的なIELTS対策(4技能対策)本

    IELTSやTOEFL iBTは英語力を総合的に測るものですが、そうはいっても試験なので、傾向が分かれば多少はハックできるはずです。以下の本を読みました。があります。

新セルフスタディ IELTS 完全攻略

新セルフスタディ IELTS 完全攻略

IELTS実践トレーニング CD2枚付

IELTS実践トレーニング CD2枚付

スコアに直結!IELTS徹底対策テキスト&問題集

スコアに直結!IELTS徹底対策テキスト&問題集

  • 作者:ケビン・ダン
  • 出版社/メーカー: ナツメ社
  • 発売日: 2015/07/16
  • メディア: 単行本

以上の本には演習問題(解答付き)が付いているので、実践的に問題傾向を把握できます。

いずれも内容が充実しているので(もしIELTSのスコアを大きく上げたかったり、時間をかけて英語の基礎力を上げたかったりする場合は別ですが)短期間で「IELTS対策」をしたいなら、上の本 どれか一冊を1周やるだけで十分かなという印象でした。

私は上の本を演習しました。これはテーマごとにワーク形式で語彙を養いながら、数問、Reading, Listening, Speaking, Writingの問題を演習できるもので「自習が可能な教科書」といった感じの本です。理解できる語彙を使える語彙に変換するのに適した本で、じっくり基礎力を養うことができます……が、試験までに終わらなかったので、引き続き進めます。

IELTSハック(高得点を取るためのHowTo)本

Target Band 7: Ielts Academic Module - How to Maximize Your Score (Japanese Edition)

Target Band 7: Ielts Academic Module - How to Maximize Your Score (Japanese Edition)

  • 作者:Simone Braverman
  • 出版社/メーカー: Simone Braverman
  • 発売日: 2016/01/16
  • メディア: ペーパーバック

English 101 Series: 101 Model Answers for IELTS Writing Task 1 (English Edition)

English 101 Series: 101 Model Answers for IELTS Writing Task 1 (English Edition)

  • 作者:Mark Griffiths
  • 出版社/メーカー: Mark Griffiths
  • 発売日: 2013/07/18
  • メディア: Kindle

「IELTSで高得点を取る方法」についての本は、実は英語の本のほうが数が多く、内容も的確です。Kindleで読めるので手当たり次第に読みました。
いずれも、IELTSの問題形式の解説というよりも、高得点を得るためのHowTo集なので、過去問を一通り解いた後に読むと理解が深まります。

はじめてのIELTS 全パート総合対策 (アスク出版)

はじめてのIELTS 全パート総合対策 (アスク出版)

日本語本では最近出たこれが頭一つ抜けています(友人の紹介で知りました)。先に紹介した総合対策本としての機能も兼ね備えるので、一冊買って損はないです。

Writing対策

Improve Your IELTS Writing Skills

Improve Your IELTS Writing Skills

  • 作者:Sam McCarter
  • 出版社/メーカー: MacMillan Education, Limited
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: ペーパーバック

上の本を進めようとしましたがUnit10のうちUnit1しか終わらず、前日の夜に模範解答を写経して付け焼き刃の対策をしました。次回試験に向けてまた進めようと思っています。
当日は文字数を埋めるのと文法ミスを減らすことに精一杯でした。見直す時間もなかったため、じつは文法ミスっているのでは&語彙や構文の多様性、構成が後回しだったのではという懸念があります。
Writingはネイティブに添削してもらうのが一番です。しかし、もし添削の機会がないようなら、上の本は特にオススメです。
自習可能なコースワーク形式のWriting対策本は貴重な上、この本は回答例にBandスコアとスコアの理由が載っていて疑似添削経験ができるためです。
私は、今後は上の教材に加えて、オンライン英会話の英文添削付きコースの併用を検討しています。

Reading対策

正直、優先順位的に対策する時間がなかったので「問題形式に慣れる」ことを第一目標に、過去問(上の本付属の模擬問題)を2回分解きました。
後述のListening同様、「文法構造を精密に読む」よりも「大量の情報を的確に処理する」能力や「本文と問題文のパラフレーズに対応する」能力が求められているため、もし時間をかけて対策するならば精読<多読の訓練が良いと思います。
(個人的には以上の能力は英語文献のAbstractをすばやく読んで把握する能力に応用できるので、IELTSのReadingの出題形式は福音でした。)

今回のスコアが特に問題ない点数であれば、次回受験の直前に過去問を演習するだけにするつもりです。

Listening対策

IELTSのListeningはTOEICと異なり、ナチュラルスピードに近い英語が流れます。さらに放送が一回しか行われないので、一言一句を正確に聞き取ることは不可能に近いです。情報量が多いスピーチや会話でも要旨を見失わずに「ついていく(≠100%理解する)」こと、その中から必要な情報を「拾っていく」能力が求められているのかな、という印象でした。ですので、対策もなるべく「長い英語スピーチや英会話に、筋を見失わずついていく」ような内容のものを意識して選びました。具体的には、英語ドラマを英語字幕で観ました(この選択が後に私の勉強時間を奪うことになる……)。観たドラマはDr. HouseとGame of Thrones(GOT)、SUITS、モーツァルト・インザジャングル等です。Dr. Houseは医療系お仕事ドラマで会話テンポも速めですが「主人公の医師が医学的知識を基に各患者に診断をつける」ことを目的に各話が進行するので、会話に多少ついていけなくても医療知識で話の筋を補完できる(まさに英語能力ランクB2/C1辺りの解説にもある「詳しいトピック」だった)ので比較的、リスニングできてるぞ!感がありました。後者は……単純にハマってしまいました。反省です。 でも面白い。 GOTは問答めいた観念的な会話や、芝居がかった言い回しがよく出てくるため、 会話での複雑な文構造の使い方の練習になりました(こじつけです)。
GOTはともかく、もしドラマでIELTSの英語を対策する場合、ドラマの種類はコメディよりも仕事もの(特に専門職)の方が砕けた英語(スラング)が少ないため、試験対策になります(ドラマによりますけどね!)。

英語ドラマは、基本的に各話ごと

  • 「会話の内容を掴むことを目標に」英語ドラマを英語音声・英語字幕で何回か観る(なるべく耳だけで聴いて、わからないものを英語字幕で答え合わせする)
  • →英語音声・日本語字幕で1回観て答え合わせする

という流れでみていました。

勉強方法としてはやや生ぬるいかもしれませんが、これは自分が飽きやすい性格&一度放置すると復帰できないことが多いので「今日も英語何もやってない……」を回避するためにハードルの低い勉強方法を用意した、という個人的意図によります。
Listeningは地力をつけるのに時間がかかると言われているので、各自、なるべく継続しやすい=やる気がなくても取り組みやすい方法を見つけられるのが良いと思います。

その他、Podcastを聴いていました。無料で勉強になるので、大学入試の頃からお世話になっています。
IELTS対策には60-second science, Englishpod101.com等がオススメです(前者はアカデミックな英語の訓練、後者は日常会話の訓練になります)

次回に向けて、引き続きドラマを観てPodcastを継続的に聴いて対策します。

Speaking対策

学内で留学生と話すサークルに所属しているので、一般的な学生より英語を話す機会には困っていません。大学によってはそうした留学生と交流する催しを学内でやっていることもあるので、 オンライン英会話に課金するのが面倒ならチェックすると良いと思います。
IELTSは英検の面接のように試験官と話す(かのような)形式で試験が進むので、純ジャパ以外の人とフレンドリーに英語で会話できることは試験自体への自信になり、緊張で本来の英語力が出せないという事態は防げました(が、当日はその英語スピーキング力の無さが露呈してしまった……)
直前まで手が回っていなかったため、前々日〜前日にPart1の対策を読み込んだのですが、当日Part2で惨敗しました。もうちょっと対策すればよかった……。
次回受験に向け、問題演習を中心に、重点的に対策します。

その他(あんまり役に立たなかった対策)

単語帳

DUO 3.0

DUO 3.0

  • 作者:鈴木 陽一
  • 出版社/メーカー: アイシーピー
  • 発売日: 2000/03/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

語彙力に自信がなかったので(オンライン語彙測定の結果は6000くらいです)受験時代にもお世話になったDUO3.0を(半分〜4分の3くらい)やりました。

やったことは

  • 各見出し文を読む

  • →意味がわからなかった単語に印をつける

です。単語の半分ほどは既知だったので、毎日200単語くらいずつ、同じ範囲を数日で2〜3周するように進めました。

DUOは良い単語帳で、限られた例文に複数の単語が入っているので効率よく用法が覚えられるのですが、今回は思ったよりも「使える語彙」を増やすのには役立ちませんでした。(Reading向けの語彙を養うには良かったです)

DUO 3.0 / CD復習用

DUO 3.0 / CD復習用

  • 作者:鈴木 陽一
  • 出版社/メーカー: アイシーピー
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 単行本

付属CDを活用すると少しは違うのかなとも思うので、次回に向け、余裕があれば試します。

以上、雑感でした。
今回受けてみて感じたのはやはり「IELTSはパラフレーズ能力の試験だ」ということです。Reading/Listeningの出題形式(文章・音声と問題文がパラフレーズされている)、Writing/Speakingの採点基準(表現するトピックや内容は限られているため、パラフレーズによって語彙力を示す必要がある)、いずれも「パラフレーズする能力」が問われているという点で、共通の「IELTS的クセ」があります。
またIELTSとTOEFL iBTとを比較して、IELTSはSpeakingが人相手なこと、WritingReading語彙が複雑でないこと等が特徴と言われていますが、今回私はどちらの恩恵も受けました(笑)
特にスピーキングについて、人相手の方が話しやすいのは間違いない(IELTSの試験官は表情をオーバーにしないよう訓練されていますが、うなずいたり目を見開いたりといったリアクションはしてくれます)ので、
その点でIELTS検討している方は間違いないと思います。
私は感触的におそらくoverall 7.0は取れていないので(L/R各7.0~7.5, W5.5~6.0, S5.0~5.5, overall 6.5くらいと踏んでいます)4月下旬頃にまた受けます。
今回、試験対策については、W/Sが苦手意識から後手に回ったので、次回リベンジします。
以上、お読みいただきありがとうございました。